まいにちハワイ語[29]

みなさまごきげんよう

ハワイ語のお時間ですわーーー!!!

 

休載明け一発目のテーマは「所有」!

「ケオニさんのペン」と「ケオニさんのお父さん」

これをハワイ語にするとどうなるのか???

さっそく見て参りましょーーーっ!

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(1) ka peni a Keoni

「ケオニペン」

(2) ka makua kāne o Keoni

「ケオニ父」

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見比べてみると、日本語ではどちらも「~の」にあたる語として、

(1)では【 a 】、(2)では【 o 】が使われてますわね!!!

(1)と(2)は何が違うのでしょうか?

 

2つの違いは下線で示した部分だけですよね。

peni「ペン」と、makua kāne「父」

 

ここでちょっと小難しい言語学用語をご紹介いたしますわ!

それは……「譲渡可能性」!

持ち主がそのモノを誰かに渡したり貸したりできるものかどうか、という性質のことを言いますの!

「ペン」はそれを買ったり手に入れたりするのは持ち主が自由に選べることですし、誰かにあげられるものでもありますわ。

だから、ハワイ語では「ペン」は譲渡可能!

 

一方、「父」は、果たして選んだり渡したりできるものでしょうか???

ハワイ語では「できない」=譲渡不可能! ということになりますね!

 

ハワイ語の所有(日本語の「AのB」みたいなもの)では、

①【 A a B 】←譲渡可能

②【 A o B 】←譲渡不可能

という使い分けがあるんですのよ!

 

と、ここで注意点!

aを使うかoを使うかは、今ご説明した通り、譲渡可能か不可能かで区別しますが、それはモノ毎にいつも決まっているわけではありません!

例えば、

「先生の頭」を考えてみると、

(i) 「先生自身の頭」であれば、それは取り外して渡すことができませんから、譲渡不可能となりますけれど、

(ii)「先生(が説明の為に用意した動物のはく製)の頭」という状況であれば、譲渡可能と判断されますわ!

 

あくまで持ち主とそのモノの関係性で決まる、ということを覚えておきましょう!

 

今日はここまで!

また次回にお会いしましょう~!

【参考文献】

塩谷亨(1999,2011)『ハワイ語文法の基礎』大学書林:東京